(旧)無職の戯言

2021年10/1より働き始めました😅

好きだけで仕事は続かない

私は10数年自動車業界で働いてきました。

自動車が好きだからという理由で業界に入ったわけではないのですが、自動車の技術の凄さに感嘆し、30代までは我武者羅に知識を吸収し、働き続けました。

使用環境の過酷さに対し求められる高い信頼性、一歩間違えれば凶器となる故に求められる安全性、部品点数の多さなど、就業前後で、車に対する考え方が180°変わりました。

 

そんな私も今は業界から離れたわけですが、新技術のニュースを見るたびに、知的好奇心がくすぐられ、ついつい興味深く見入ってしまいます。

最近は、AQUAのHV用バッテリに採用された「バイポーラ構造」に食いついてしまいました。

ちょっと脱線しますが、私が就業してこれは気づきだと思った事があって、新技術採用の高い壁は、適正な価格で市場に出せるのかという点です。

いくら優れた技術でも、コストが高くつけばニッチな売り物になってしまうので(元々そういう狙いの車もありますが)、valueエンジニアリングも同時に行わなければなりません。

これは学生時代にはまったく無い視点だったので、開発の奥深さに感嘆した記憶があります。

 

 

ではなぜ業界から離れてしまったのか、それは「好き」だけで仕事はやっていけないという事を強く感じたからです。

いざ仕事となると、他部署調整や納期などプレッシャーのかかる場面が多く、技術的に突き詰める時間も少ないし、関係部署も多く自分の意見を押し通すにはパワーがいるので、HSP気質の私自身いつか破綻するなと思ってました。

(ちなみにプロパーに耐えうる精神力が無かったので、ずっと派遣でした)

 

ちなみに私は業界に入ってずっと実験部署で、最後設計部署で終わったのですが、

実験部署と設計部署のプレッシャーはかなり違います。

実験部署は最悪設計部署に対策を申し入れる事で責任を分担できますが、設計は各方面から針のむしろというか、生産技術、コスト、信頼性すべてに責任を持ってるので、

かなり頭の回転が良く、かつ強靭なメンタルが無いと務まらないと見てて思いました。

(当然私には無理でした)

 

好きが仕事になるなんてレアではないかと思う今日のこの頃です・・・